生きているうちに生まれ変わる〜そもそもなんで食にこだわるの?

そもそも、わたしはなぜ、食にこだわり始めたのか?
今日はそれを綴りたいと思います。


自分が心底嫌になる


きっかけは、わたしが体調を崩したことでした。

福祉関係に勤めていたので、体調には気を遣っているつもりでしたが、それでもあまりに頻繁に体調を崩すので、そんな自分に心底嫌気がさしたのです。

父の食事療法も見ていたので、ある程度は栄養に関する知識もあったのですが、
結局忙しさや、ゆとりのなさから、
「おいしい」と言いつつ、からだに良さそうなものも、ジャンキーなものも「なんとなく」食べている日々でした。

そして20代後半のある日、たまたま本屋さんで出会った内海聡先生の本(医者いらずの食)を読んで、数十年一緒にやってきた自分の体と食べてきたものに、
自分がどれだけ無関心だったのか、思い知らされ、衝撃を受けました。

「そんなこと誰も教えてくれなかった!!」
そんなことばかりが書いてあって、とにかくショックで・・・

なにより、栄養学の本には一切書いていないことばかり・・・

でも、
「誰かのせいにするのではなく、自分で自分の体のことを考えてあげよう!」と、
関連書籍を始め、なんとか時間を見つけては、たくさんの本を読んで勉強しました。

そして、
「ちゃんと自分が良いと思うものを選んで食べよう!」と決めたのです。

はじめはとにかく大変でした。
まず、安心して食べられるものが、家にはまったくないことに気づいてしまったのです。

避けた方が良い添加物などを調べてから、我が家の冷蔵庫のひとつずつの調味料を見て愕然としたのを今でも鮮明に覚えています。

同じように、近所のスーパーに行っても、絶望しました。
「買えるものがほとんどない・・・」


世の中の見え方が変わった!


これまで「体に良い」と思って食べてきたものは、そうではないことを知り、
「あまり体には良くないけど美味しい」と思ってきたものは、どんなにそれまで美味しいと思っていたものでも、
事実を知ることで、とても口に入れることができなくなりました。

それでも、少しずつ原材料表示が読めるようになり、様々な情報を自分で調べられるようになったら、
スーパーでも安心して購入できるものが自分で選べるようになり、買い物が楽しくなってきました。

会社帰りや、休日に時間を見つけては、スーパーや百貨店などの食材売り場で原材料を見ては、
「これは良さそう!」というものを少しずつ買ってみたり、
それまでなら絶対買わないようなお高い有機野菜を清水の舞台から飛び降りるつもりで買って、大事に食べてみたり、
お金の余裕ができたら、自然食品のお店を開拓してみたり・・・

そうやって食材を選ぶようになって、驚いたのは、

「世の中の見え方が変わった」ということです。

「素晴らしい企業」だと思っていた企業の商品を見ると、がっかりすることがあったり、
名前も知らないような中小企業の商品を見て「素晴らしい!」と感動したり。
 
そんな風におどろくことばかりでした。

「同じ世界にいるとは思えない!」
そんな驚きとともに、見えるものすべてがこれまでと変わりました。

初めは戸惑いましたが、
「自分で考えて買う」「自分で考えて選ぶ」「自分で考えて食べる」ということを繰り返すうちに、

「生きているうちに、自分の目で見て、頭で考えられるようになってよかった!!」

と思うようになりました。


無責任で無頓着な生き方をしていた


それまでのわたしは、
自分で考えて何かを選択しているように思っていましたが、
何も考えられていなかったし、何も知りませんでした。

誰かの言うがまま、
誰かの勧めるがまま、
「なんとなく良さそう」とか、
「みんながそうしてるから」とか、
「安いから」とか、
そんな理由で食べ物を選んでいたし、
それはわたしの「生き方」にも表れていました。

そう、それまでのわたしは、自分の生き方に無責任で無頓着でした。

でも、
「本気で食事を見直そう!」と決めてからのわたしは、別人のようになりました。

まるで・・・
「生きているうちに生まれ変わったような感覚」でした。


生きている実感を得る唯一の方法


自分で考え、選ぶこと。
それをしていくだけで、こんなに「生きている!」という感覚が得られるなんて思いもしませんでした。

そこから、
食だけではなく、医療や福祉、生活全般の情報も、
常識を疑い、多数派に流されず、
ちゃんと自分で考え、選んでいこう、と自然と変わっていきました。

そうやって、わたしの生き方は変わってきました。

今でも・・・
何が正解か、わからなくなることはあります。

食に関しては、ずっと何年も正解を見つけてきましたが、見つからなかったのです。
それくらい、「食」や「健康」ってたくさんの情報があるのです。

でも、わたしのスタンスは、
「自分で体験して良いと感じたこと」を伝えていくということです。

情報だけでは、わからない。
とにかく試してみることで、自分の口を通じて、自分の料理を通じて、伝えていきたい。
そう、思っています。

「わたしは生きている!」それを心の底から感じながら生きていくたったひとつの方法は・・・

「自分で選択する」ということだと思います。

自分で考え、自分で選択したら、どんな選択も後悔がないのです。

そんな生き方を食を通じて伝えていきたいと思っています。


誰もが自分で選択できるようになると・・・


今は・・・
どこで何を買うか、気をつけるポイントと緩めるポイントがわかっているので、
食事は本当に楽です。

自分が苦労した分、お客さんにはそんなに苦労して欲しくないなぁという思いから、
わかりやすく、すぐにでもできることをその方のライフスタイルに合わせてお伝えしています。

誰もが自分で選択することができる世の中になったら・・・

小さくても、真面目で素晴らしい企業が注目され、
もっともっと素晴らしい選択肢が自然と増えていくと思うのです。

そのための活動を事業を通じてしていきたいと思っています。