「総本山 智積院」宿坊での大事な気づき。○○と願い事は陰と陽だった!

今回の京都滞在で、
とても楽しみにしていたこと。

それは、
「宿坊に泊まること」でした。

はじめての宿坊滞在

宿坊といっても、
みなさんがイメージする宿坊ではなくて。

事前に調べたときに、

「これはぜひ泊まりたい!!!」

と思えるような宿坊でした。

詳しくはおいおい書いてきますね。

宿坊に到着

雨だったので、
タクシーで直接、宿坊である「智積院会館」へ。


こちらが宿泊する会館。

京都の東山にある智積院は、
実は真言宗智山派の総本山

同じ宗派の大本山「成田山新勝寺」「川崎大師」なども取りまとめている総本山なのです。

※一般的に、寺院の位の高さの順番は、総本山、大本山、本山の順番。
(宗派でも異なるようです。)

ゆえに、日本全国から僧侶になるための1年間の修行に来られています。

ロビーもなかなかおしゃれです。

フロントで対応してくださるのもお坊さん。
(どうやらこちらの宗派は、みなさん剃髪されている模様。)

ホテルと同様にチェックインを済ませ、

「環境保護のために・・・」

と必要最低限のアメニティ(歯ブラシ、剃刀、綿棒から必要なものを申告)を受け取り、
カードキーや食事券を受け取ります。

その際に、

「早朝ですが朝のお勤めには、ご参加になりますか?」

と聞かれます。

そうです、
こちらに泊まると朝のお勤めに参加できるのです!

朝6時過ぎくらいと思ってたけど、
朝5:40集合でしたw

でも、早起きを誓って参加の旨をお伝え。
(門限あるけど、お勤めのことを思うと、
そもそも23時には寝ていたいw)

宿坊のお部屋

お部屋はこんな感じ!!

少し広めのお部屋にしたのもありますが、
とてもゆったりしてて良いです!!

2020年に建て直したということもあり、
新しくてピカピカです。

洗面所もしっかりありますし、
お部屋にドライヤーがあるのもうれしい。

セパレートのお風呂もあり、
小さめですが充分といった感じ。

大浴場もあるので、使いませんでしたが。

タオル、作務衣の用意もありました。

あとは、智積院オリジナルミネラルウォーターと、
これまたオリジナルのお茶菓子「麩焼き煎餅」、そしてお茶セット。

麩焼き煎餅が、なかなかシンプルでおいしくて。

お土産にも買いました!!

15時のチェックインから、
18時の夕食までしばらくのんびり・・・
(夕食の時間はたしか17時からも選べる。)

その時、「あ!」と気づき、
フロントに先祖供養の相談に。

「明日の朝のお勤めで、できますよ」

とのことで、お願いしました。

夕食

夕食はレストランで。

宿泊者以外も利用できます。

「お飲み物はどうしましょう?」

とのことで、悩んで日本酒にする。

空いてたのもあるかもだけど、店員さんがにこやかに話かけてくれて、
お酌までしてくれたw

全体的に雰囲気が良いです。

最初に出てきたのがこんな感じ。

特別豪勢とかじゃないけど、
普通においしい。

山菜饅頭
これ、おいしかったなぁ・・・

鶏と大根を炊いたん。

あとは揚げ物と、

ご飯、お味噌汁、お漬物。

より豪華なお食事もあるようですが、
量的には、これくらいがちょうどよかったです。

最後、可愛い鈴が運ばれてきて。

蓋をあけると、デザート(きなこプリン)が。

普段アフタヌーンティーなんかもやってるらしい。

夕食を食べ終えた後は、
ちょうど貸切だった大浴場で、のんびりと温まって緩んで・・・

あとはブログを書いたりして過ごしました。

22時に寝るつもりが、
ブログ書いてたら結局23時。

翌朝は4時半には起きたいし、

「寝なきゃー!!!」

と慌てて就寝w

朝のお勤め

朝4時半くらいに起きましたが、
そういえばスケジュール的に朝食を食べるのは8:00過ぎと言ってたな・・・

と思い、夜はガンガンの低気圧が来ていたので、
低血糖対策にナツメを食べたりしてました。
(これ、夕ご飯の時間にもよりますが、結構大事!!!
御堂は寒かったりもしますから。)

朝のお勤めは、5:40までにロビーに集合。

5:30には館内放送がありました。

どれくらい人数いるのかわからなかったのですが、
一番乗りで少し不安になるw

ロビーで待っていると、
ちらほらと10人くらいの人が集まってきて・・・

そこに、
長身イケメンのお坊さんが突如として現れ、
「!!!」となり・・・(わたしは煩悩でできているもので。)

金堂まで案内してくれました。

金堂でのお勤め

ちょうど先月、修繕が終わったばかりという「金堂」は、
本当に金ピカでして。
(ここからは写真は、ほぼないです。)

ご本尊「大日如来」様の雰囲気そのものです。

どんどん僧侶の方々が集まり、
数えてみると30人ほど!!!

「木蘭(もくらん)」(オレンジっぽい黄色)といわれる法衣を着たお坊さん方は中央の方に。


この色。黄・赤・紅の雑色と言われています。

黒い衣(黒衣・こくえ)を着た方々も、
たくさんいらっしゃいましたが、
このみなさんは修行僧の方たちでして、
年齢もまちまち。

でも、男性はもちろん女性も剃髪されていて、圧巻です。

3月31日に家族から離れて入山し、
そこから休みなく1年間の修行をされるので、
まだ修行を始めてまもない方々ということになります。

そこから、時間になるまで繰り返し鐘が鳴り、
外から見ているとタイミングがさっぱりわからないのですが、
突然読経が始まります。

30人の僧侶・修行僧の方々による読経は、
それはもう迫力がすごい・・・

それだけではなく、
どんな所作ひとつとっても、
本当に丁寧。

それに見惚れました。

それに・・・
歌だとすると、
急に調とかテンポが変わる感じのところがたくさんあって。

指揮者もいないのに息がぴったり合ってるのが、
本当にすごかった!!!

(これ、響きの悪いお部屋だと、
合わなくて大変なんだと後でお聞きしましたw)

わたしたち見学者は、
基本は見ているだけで、
一度だけお焼香のタイミングがありました。

わたしは、
先祖供養もお願いしていたので、
こちらで読み上げをしていただき。

それが、めちゃくちゃよかったです。
うまく言葉にできないけど、とても感動しました。

そうして、おそらく40分ほどのお勤めが終わったあとは、
すぐにお隣の明王殿に移動します。

明王殿

明王殿は雰囲気がガラリと変わり。

黒を基調とした堂内では、
すでに護摩木が焚かれて、炎が上がっています。

そして、
和太鼓の大きな音が鳴り響き、
先ほどの倍速くらいのテンポで読経が進みます。

明王殿は、不動明王さまのもとでご祈願・ご祈祷をするところ。

こちらは、20分かからないくらいで、
あっという間に終わりました。

陰を大切にする

改めて思ったのは、

「願い事よりも感謝が先で、土台なんだ・・・」

ということです。

金堂でのお勤めは、
御供養が中心で「陰陽」ならば「陰」だとすると、

明王殿でのお勤めは、
御祈願が中心で「陰陽」ならば「陽」です。

ついつい、
目に見えるもの(陽)にばかり目がいくのが常ですが、
目に見えないもの(陰)がなければ、我々は世の中に存在しません。
(魂って、気って、目に見えませんよね。)

「願い事」(陽)にばかり目がいくのが常ですが、
「ご先祖様」(陰)がいなければ、我々はこの世には存在しないのです。

ご先祖様や両親への命をつないでくれたことの感謝が土台になって、
自分自身の願望が叶うということか・・・

と、そんなことを思ったのです。

ふたつでひとつ

陰陽論といいますか、
ふたつでひとつという教えは、

仏教でも大事にされている教えのひとつですし、
そもそも大日如来様も、実はお二人いらっしゃったりしますね。

物事にはすべて、
二面があり、裏表があり、陰陽があり、
どちらが欠けても存在しないということ。

こころと身体。

そして、
日々の豊かさを味わうことと、自分を活かすこと。

どちらが欠けても、
存在できないし、

どちらかを蔑ろにしても、
うまくいきません。

ここがわたしの人生のテーマでもあるので、
あらためてそのテーマに仏教を通じて触れられたのは、
本当に貴重な経験でした。

お勤めの後は・・・

お勤めが終わると、
修行僧の方々は走ってどこかへ・・・
(食事の準備かな?)

わたしたちを案内してくださったお坊さんは、
3月末まで修行していたそうで、
いわゆる新入社員的な感じの方でした!!

色々説明してくださる間に、
修行の時のエピソードがあってとても楽しい!

「修行中は、電子機器を持ち込んではいけないので、
通信手段は手紙だけなんです」

「休みは、ありません。」

とか、すごいです・・・

3時起きで、修行が始まります」

とおっしゃるので、
思わず、何時に寝るんですか!!??と聞いてしまいましたw

22時消灯だそうですw
(分子栄養学的に言えば、7時間睡眠ということにはなるw)

境内を先導して案内してくださるんですけど、
「直角に曲がる」のが修行のルールらしく、

マジで急に曲がるので、
フェイントかけられたみたいになるのが楽しかったですwww

(「修行の癖が抜けなくて・・・」っていうのも、普段聞かないしツボに入ったワードw)

利久好みの庭。

池が濁っているのは、
中国の盧山を模したからなんですが、

どうして濁っているかというと、
粘土質の土を敷き、
池に鯉を泳がせる
ことでこの濁りを実現しているそうです。

でも冬は鯉が動かなくなっちゃうから、
池が透き通っちゃうらしく、冬にも来てみたいw

こちらはレプリカですが、長谷川等伯らの作品。

本物は別の場所にありますが、
火事やら盗難やらで、
残っている部分は2割程度といわれています。

当時のお坊さんたちが、
なんとか絵を守ろうと火事の中運び出したりしたんだろうなぁ・・・

と思うと感慨深いです。

朝食

ひととおり境内を案内していただき、
面白い話も色々聞けました!!!

だいたい8時くらいには解散で、そこから朝食です。

今回は選べたので精進料理にしました。

わくわくしてたのですけど。

・厚揚げ
・がんもどき
・高野豆腐
・豆腐
・大豆の煮豆と切り干し大根

・・・なんというかDAIZU!!!!!

はい、
大豆ですね・・・www

という感じの内容でしたw

こちらは根来汁(ねごろじる)。

もともとが根来山、根来寺という場所でして、
(秀吉が焼き討ちにしたんですが・・・)
それにちなんで、お供えした小豆を入れたお汁を出してくださいます。

ご飯をおかわりできたり、
朝食としては十分な量でした。

でもまぁ次は普通の朝食にしよう・・・w

まとめ

というわけで、
宿坊という名の超エンタメホテルという印象だった今回の宿泊。

いや、控えめに言って最高でした!!!

絶対リピートする。

先祖供養とご祈祷も併せて申し込むのが、
おすすめです。


帰り際には、修行僧のみなさんが、
めちゃくちゃ境内のお掃除してました。圧巻。

貴重な体験ができるのももちろんですが、
なんといっても空気がよく、

「あ、気が良い場所なんだな・・・」

というのが、常に感じられるのです。

朝の時間は特にそれが強く、
また心と身体を整えに行きます。