「こだわり」というのは、
愛情そのものなのか、とふと思って。
食材にこだわることは、
その食材をつくったひとの「こだわり」が「わたしは好きですよ」ということで、
それ以上でも、それ以下でもなかったりします。
わたしにとっては。
そのひとがかけたこだわり、
つまりは愛情に、温度に、敬意を払いたいな、と思うのです。
特に料理とかって、
ある意味「誰でもできること」とか「やればできること」だし、
こだわらなくても死なないんですよ。
そういう意味で難しいな、って思うのは、
食の業界はもちろん、
写真も同じで。
photo by 鈴木香那枝
カメラは誰でも買えるし、
スマホで誰でも写真は撮れるんです。
食材とかと違って、
安くしようと思えば、ある意味お金をかけなくても良いわけです。
じゃあ、なんでそのカメラマンさんに頼むの??
といったら、
「あなたの写真が好きですよ」ってことで、
つまるところ、
「あなたの写真へのこだわりが好きですよ」ってことに尽きるんですよね・・・
photo by 鈴木香那枝 わたしはかなえさんのこだわりが好き♪
で、好きだな・・・って思えるひとはたくさんいて良いかな、というのもわたしの中にあります。
このひとの味が好き、
このひとの味も好き。
それぞれ好きなこだわりポイントはちがっても、
自分が好きならそれでいい。
なにより、好きって思えるごはんを作ってくれる人が多い方が生きてて楽しいですよね♪
そして・・・
何にこだわるかと言うのも、
つくる人も選ぶ人も自由です。
食で言えば、
味なのかもしれないし、
育て方なのかもしれないし、
安心なのかもしれないし、
見た目なのかもしれないし、
価格なのかもしれないし、
それ以外のことかもしれません。
photo by 鈴木香那枝
こんな味、と目指すものは大きく違いますよね。
万人がおいしいと思うような味を目指す人もいるだろうし、
「この人においしいと思ってもらいたい」という味を極める人もいると思うのです。
あとは、価格にこだわるといっても、
とにかく安く、なのか、
これを◯円で提供したい、なのか、
もっとお金を稼ぎたい、なのか…
他にも色々と基準はありますね。
基準が高いとか低いとかではなく、
ましてや何が良いか悪いかではなく、
「そのこだわりを好きだと思うかどうか」ということ。
食とか健康とか、なによりしあわせといったものに
仕事として関わる中で、
自分が「こだわる」ということに、ふと疑問を持つこともあって、
あれこれそれっぽい根拠や理由を付け足したくなるのですけれど、
「自分が好きだと思うものに囲まれていたい」
というすごく純粋な気持ちだけでいいかな、と今は思っています。
誰かや世間のこだわりじゃなくて、
「あなたの好きなこだわりって何?」
ってことを問うことは、生き方を問うことに他ならなくて。
そんなことを食を通してやっていきたいのですよね。
あなたの好きなこだわりは何ですか?
何にこだわって、生きていきたいですか?