20代後半までは、楽しさは分かち合うのが良いけど、
悲しさや悔しさ、やるせなさはひとりでなんとかするものだと思って生きていました。
でも、それを背負うのが本当につらくなったとき、
わたしを支えてくれたのは、
「ある喫茶店」でした。
いつ行っても、ほとんど話をするわけではないのですが、
やわらかな笑顔で大事に席に通してくれて、
丁寧に丁寧にコーヒーを淹れてくれます。
「大事に扱われる」
それだけで、
ひとって、忘れていた大切なことを思い出すものです。
そう、
「わたしは大事な存在なんだ」
ということです。
ただひとつ、それさえ忘れなければ、
ひとって生きていけるような気がするのです。
生きていれば、
雨の日も、
晴れの日もあります。
元気なときも、
疲れているときも、
病気や何かで辛いときもあります。
わたしがそうしてもらったように、
どんなときも、
「あなたは大事な存在ですよ」ってことを
伝えていきたいな、と思うのです。
なにより・・・
ひとを大事に扱うということは、
自分を大事に扱うというベースができていないと、
本質的にはできなかったりします。
厳密には、できることはできるのですが、
続かないのです。
お客さまは、とても敏感です。
お迎えする側が自分を大事に扱えているかどうかは、
お店の雰囲気、料理、飲み物、言葉の端々で伝わってしまいます。
これは・・・これまで、ずっとお客さま側だったので、よくわかります。
特に、わたしはかなり敏感というか、そのあたり繊細な方な気がします・・・
好奇心が強いので、お店の新規開拓はガンガンするのですが、
繰り返し行くお店って、すごく少ないのです。
要はめんどくさいということですけどw
だからこそ、
これからもわたしは、「自分を大事に扱う」というベースをしっかりと保った上で、
お越しいただけるお客さまを大事に大事にお迎えしたいと思っております。
ふかみどりの営業が開始して、
まだ二週間ですが、
告知期間もほとんどなく、飲食経験もないわたしが急に始めた小さなお店に、
お客様がお越しいただけるということが、
どれだけかけがえがなくて、ありがたいことか、ということを日々実感しております。
本当にありがとうございます。
ふかみどりだけではなく、
「料理研究家」としても、
「カウンセラー」としても、
すべての活動を通じて「自分を大事にする」ということを伝えていきます。
なにより、受け取りたくなる「おせっかい」は「愛情」からしか生まれないと思っています。
愛情たっぷりのお味噌汁を毎日つくってお待ちしています。