嫁入り薬膳〜料理を作る前に【心得❷ひとりでやろうとしない】

相変わらず長いですが、書籍化前のブラッシュアップですので、お許しください〜。
 
で。
これは、マジで嫁入り前にみんな知るべし。

過去更新分はこちら。

●嫁入り薬膳〜料理を作る前に【心得❶自分が食べたいものを作ろう】


「ひとりでやろうとしない!」


大事なことなので繰り返しますが、料理は「頭脳労働」です。

脳は、身体のエネルギーの25%を消費しますから、頭脳労働は肉体労働でもあります。

野生動物であれば、命がけで獲物を仕留める部分を担当するということです。

実際には、獲物を仕留めることはしなくて済む世の中ではありますが、多くの人は食事の準備以外にも仕事や子育て、介護などをしています。

料理というのは、予算や献立、栄養を考慮しながら食材を購入し、袋詰めして持ち帰り、冷蔵庫にしまい(人によっては小分けにし)、食材ごとの賞味期限や在庫を把握し、ローテーションや栄養を考慮しながら献立を組み立て、手順を考え、帰宅時間や好みなどを考慮しながら料理して、料理ごとの温度に配慮し、盛り付け、食べ終われば片付け・・・と細分化したらきりがないほどの工程があります。

実際に、どこまで配慮するかは別として、気が遠くなるような労働量です。

これに加え、お弁当作りだったり、家族の好き嫌いや、体調不良があれば食事療法なども入ってくるのですから「仕事」として位置付けたとしても、頭がパンクしそうです。

それを前提として考えます。

この労働、これから先ずっと何十年も、すべて、あなたがひとりでやっていくのですか?

やっていきたいですか?

もちろん、料理が好きで好きで仕方ない人は、それもアリだと思います。

でも、そうでない人は、どうでしょうか?

わたしのように、食べるのは好きだけれど、料理そのものはそんなに好きじゃない人もいますね。性別は関係ないです。

「家でごはんを食べる」

ということにどれだけのエネルギーを使うのかを自分がまず理解して、体力に自信がないひとは、最初から全部やろうとしないことが大事です。

もし・・・あなたがすでに、すべて自分でやってしまっているのだとしたら、そして、それがつらいのだとしたら、少しずつ手放すのです。

理想は、家族に笑顔でお願いすることです。

「手伝ってもらう」のではなく、「一緒にする」だけです。

我が家は、夫が食器洗いやキッチンの掃除をしています。

重い買い物や、パルシステムの受け取り、ゴミ捨ても、家にいる時はお願いしている、というよりは、やってくれています。

ネットスーパーを利用する、洗い物は食洗機など、自分でできる効率化もたくさんありますが、やはり生活そのものを「一緒にする」という姿勢を持つことが、一番大事だと考えています。

あとは、家族それぞれの理想の形をつくっていけば良いだけです。