嫁入り薬膳〜料理を作る前に【心得❸外食への罪悪感を捨てよう】

本を書こうと思うと、億劫になるので、
本に書く予定のことを少しずつ、アップしていきます。

長いけど、後々本に、読みやすくまとめるのでお許しを。

過去更新分はこちら。

●嫁入り薬膳〜料理を作る前に【心得❶自分が食べたいものを作る】

●嫁入り薬膳〜料理を作る前に【心得❷ひとりでやろうとしない】


「外食への罪悪感を捨てよう!」


「今日は、疲れちゃったから外食でいいかな?」

こんなセリフを聞いたことはないでしょうか。

過去のわたしは、よく使っていました。外食「で」いいかなと、言うくらいですから、「本当は作った方がいいから申し訳ないけれど」という気持ちが現れています。一体どこで身につけた価値観なのかわかりませんが、いわゆる日常のご飯を外食にすることに罪悪感を持っていました。

結婚して主に自分が料理を担当するようになってからは特にそうでした。

その罪悪感の理由を探ってみると、

1.外食はお金がかかる
2.外食だと栄養が偏る

というものでした。

でも、これらは今のわたしにとっては、すごく偏った考え方です。

まず、外食おいて支払う料金は、「材料費」ではなく、食事に関わる、すべての労力や技術などに対するものです

「材料費」と言う観点で考えると、確かに一見高いように感じるかもしれませんが、自分が見知らぬ誰かに手作りの食事を振る舞うことをイメージしてみるとわかります。

例えば1000円の定食を作るとして、材料費はもちろんのこと、献立を考え、材料を購入し、食べるための空間を整え、調理し、盛り付け、食器を片付けもするのです。

それをイメージした時に、果たして「外食はお金がかかる」と言えるのでしょうか。

わたしは、むしろ「ありがたい!」という気持ちが湧いて来ます。世の中にあるほとんどのお店をとても真似はできないなぁと思っています。それに、「外食は高い」と思って食べるよりも、「ありがたい!」と思って食べる方が、幸せになれるな気がします。

では栄養面ではどうでしょうか。外食だと栄養が偏るのでしょうか。

これは、今になってわかることですが、確かに外食には栄養が偏るという一面があります。業務用の加工食材や、調味料などを使っている場合、添加物や下処理の影響で、ビタミンやミネラルが減ってしまっている可能性が高いからです。

ラーメンやパスタ、うどんなど、タンパク質やミネラルなどが少なく精製された糖質がメインの食事が多いことも、栄養バランスが崩れる理由のひとつです。

逆に言えば、お店や食べるものを選べば栄養は偏らないのです。普通に生の野菜やお肉、魚などの食材を使って調理をしているお店であれば、家庭料理と栄養価が変わりません。

おすすめとしては、「きちんと調理をしているお店」をいくつかリストアップしておくということです。いざ、お腹が空いていたり、疲れていたりするタイミングで探そうとすると、候補となるお店が思い浮かばない、となるからです。空腹で血糖値が下がり、低血糖の状態になっていると、判断力が低下するという面もあります。

ここまでで、「普通のごはん」で外食を選択することに罪悪感を持つのは、違うような気がしてきませんか。何を食べるかはもちろん大事ですが、どのような気持ちで食べるかはもっと大事です。

罪悪感は、せっかくのおいしいご飯を台無しにしてしまう調味料ですから、ない方が良いです。

疲れている時やゆとりがない時に、外食への罪悪感から、無理して自分で作るのは、もっと最悪です。

むしろ、そんな時は外食を気持ちよく活用し、おいしいごはんを美味しく食べて、自分の調理技術と味覚を磨けば良いのです。